会社が儲かるために、「どんな価値を提供するか」の設計図を作ることがとても役立ちます。
いい会社ほど、
「この会社は、こんな価値提供している」
と、明確なコンセプトを感じることが多いものです。
あなたが好きな会社も、
「あそこは、こういう会社だから好き」
「こういう価値を提供してくれるから好き」と
いえると思いませんか?
(価値の設計は、
コンサルティングでもとても大切な部分です)
なかでも面白いのが、
コンビニエンスストア。
ここ数十年で、とても伸びた業界だと思いますが、、、
考えてみると、
・商品が、すごいわけではありません。
スーパーや薬局で売っているものと変わりません。
・価格は、どちらかといえば高い。スーパーの方が安い。
・リッツカールトンのような、
すごいサービスがあるわけでもない。
・ディズニーみたいな体験だってない。
でも、仕事の帰り道、
ちょっとコンビニに寄って
ビールやお菓子を買う方は、多いと思います。
コンビニが伸びた理由はなんでしょう?
そう「買いやすい」。
コンビニは、
「買いやすい」という価値を提供して伸びました。
ディズニーやアップルのような価値は
こころが動くからわかりやすいのですが、
「買いやすさ」であんなにも伸びることは、
少し驚きを感じませんか?
お客さんが求める「価値」は、
本当に多岐にわたるのだと感じます。
もちろん、「買いやすい」と一口に言っても
簡単に成し遂げられるわけではありません。
「コンビニは、業界全体として伸びてきたけど、
その中でも一番伸びたのが(買いやすいのが)
セブンイレブンだった」と捉えると、
「買いやすさの提供」は奥深いと感じられます。
さて、数ヶ月前に、
「セブンイレブンが、売り場面積の広い
コンビニをスタート」という記事を読みました。
僕は、どうなるのだろうと
期待も含め、でも、少々懐疑的に思いました。
コンビニの買いやすさは、
「売り場面積、坪数が小さいこと」や
「商品が限られていること」
など、しくみが、つみかさなって実現しています。
売り場面積が小さいから、
買いたいものまで、すぐたどり着けます。
商品数が少ないから、買うものが少なくて、
レジもそれほど並ばない。
売り場面積が増えて
商品数が増えるのは
「サービス」のような気がしますが、
きっと、お店に入ってから出るまでの時間が長くなります。
普通に考えると、
自分の会社の価値を壊す打ち手です。
もちろん、
さらにアイデアを積み重ねて、
正解を見つけるのだと思いますが、
自分の会社がどうして成功しているのかを
見抜いておかないと、
せっかくつくった会社の立ち位置を
失ってしまうこともあるんです。
これは、今まだ儲かっていない会社を
儲かる会社に変えるときに、
「どんな会社にするか」から考えることが重要だ
という意味でもありますし、
すでにうまくいっている会社が、
アクセルを踏んでさらに成長する時にも、
「これまでどうして、うまくいったのか」
理解して前に進むことが大切だという意味でもあります。
セブンイレブンは、
ポイントが見えていなくて拡張したのでしょうか。
もちろんポイントが見えているけれど、
新しい正解を探すために積極的な試行錯誤をしようとして
新しいコンセプトの店舗を作ったのか、
とても興味深いなと思いました。